東日本大震災から20ヶ月が経過した11月11日、幕張西小学校で「幕張西地区防災訓練」(主催:千葉市第30地区町内自治会連絡協議会、協力:千葉市消防局美浜消防署・打瀬出張所、千葉市消防団18分団3部)が行われました。全自治会から参加の皆さんは、「避難訓練」に続いて「救急救命」「応急手当」「放水」の訓練に真剣に取り組み、「避難所」「仮設トイレ」の設営や、非常食の展示にも‘いざ災害発生’を意識した多彩な防災訓練となりました。
今回の会場は幕張西小学校。幕張西第一公園から変わった理由は、大震災発生時を考えて高所への「避難訓練」が含まれたためと訓練が進むうち理解出来ました。
全自治会の自主防災会、自警団などをはじめ地域のみなさんが「防災」の旗を先頭に集合して午前10時開会式が行われました。
堀内・連協会長が参加に感謝を述べながら「今日は東日本大震災発生から丁度20ヶ月です。真剣に訓練に取り組んでいただき、今後の防災活動に役立てていただきたい」との挨拶がありました。おいでいただいた田島衆議院議員や田畑市会議員から「形だけでなく本物の訓練をされて、地域のコミュニティに役立てて欲しい」旨の挨拶を開けた後、今日の訓練を指導される打瀬出張所と消防団から、次のような注意事項があありました。
・チームワークで自らの安全を守る。これが訓練の基礎。
・自然災害は必ず起こる。災害に伴う被害も必ず発生する。その被害程度を減らすことは
防災意識の持ち方により可能になる。
・まず「自助」だが、災害発生を考えれば、各家庭‘一日分の食料’程度は確保しておき
たい。今日の訓練は‘共助’が基本で「皆で考え皆で行動する」訓練としたい。
参加者全員による「幕西小屋上への避難」から訓練開始です。5階になるだけに高齢の方たちは大変ですが、‘いざ’となれば悠長なことは言っていられません。全員集合して、確認の為の「点呼訓練」を行いました。屋上の高さは感覚で「一本松公園」程度。‘ここまで津波が来襲したら’と考えただけで恐ろしくなります。
階下に下りると、校庭では「AED・胸骨圧迫の救急救命措置」、「三角巾を使用して応急手当」コーナーが設営され、消防署員さんが懇切丁寧に説明され、見学者でいっぱいとなりました。
ブランコ脇は消防団の皆さんの指導による「放水訓練」で、女性の参加も目立ちました。「給湯、給食」の非常食展示や「仮設トイレ」の設営、また体育館内でのダンボールの仕切りを利用した「避難所設営」も、指導を受けながら各自治会役員さんが先頭になって取り組む姿勢が目に付きました。
正午、防災訓練は終了しました。‘災害は忘れた頃にやってくる’と言われますが、あの恐ろしさを経験した東日本大震災ですら、ともすれば忘れがちになる昨今、日常不断に「自助→共助→公助」を考えながら、‘いざとなったら’自分は何をするか、近隣の方たちとは何をするか考えねばならないなと感じた「防災訓練」でした。(渡邉 記)
2012年11月12日|投稿者:スタッフ|