11月30日、幕張西公民館で「地域の将来像と担い手」とのテーマで、幕西地区の現状と将来を考え、課題は何なのかを考える「区民対話会」が開かれました。白井和夫・美浜区長を先頭に区幹部、地区からは「町内自治会連絡協議会」「民生委員」「社会福祉協議会」「青少年育成委員会」「スポーツ振興会」「消防団」「PTA」「老人クラブ」「コミュニティ懇談会」そして「幕張西スポーツクラブ」の代表が参加し、それぞれの団体が持つ問題を率直に語り合い、今後〝話し合いの場〟として継続して開いていくことを確認し合った画期的な会議となりました。

会議は、参加者の自己紹介に続き白井区長がプロジェクターを使い、〝地域コミュニティ〟について、現状・必要性・理想の地域生活などの一般論と、「幕張西地区」の高齢化率・子供数・自治会などの組織率を、行政側として把握されている現状と将来の予測について数字を挙げて具体的に説明されました。幕西地区は、地区住民すべての努力で、〝活発な地域づくり〟をしているとの評価の反面、15,20年先を考えると、〝担い手の確保〟の活動が必要と思う報告でした。
区長の講話を受け「意見交換」に入り、臼田・連協会長が「さまざまなイベント開催に当たり、若い人達の参加が少ない理由は何なのか、彼らだけに問題があるのでなく、我々シニアは何をするのか」と問題提起されました。これを受けて、討論は「世代間の意識の格差」と「どう意識格差を埋めていくか」との活発な論議が展開されました。
結城・M@WS理事長から「小学校の児童数増加により、会員が子供と高齢者にかたよる傾向があり、取り組み種目の検討も必要で、20~30代に合わせた種目も考えねばならない。指導者・スタッフとして参加のメンバーを、より若い人に呼びかけたい」と報告しました。溝端・スポ振会長は「連協の協力もあり、活発に活動しているが、イベントにより参加年代のかたよりが目立つ。定年直後の、とりわけ男性にスポ振活動への協力を願うことを考えたい」と発言しました。伊東・幕西中PTA会長、泉水・青少年育成委員会会長からそれぞれの活動報告を受けた後、白井区長から「活動に参加いただく〝入口〟はあり、〝どう動いてもらうかが課題〟とお聞きしました。その点の意見を伺いたい」との助言に応え、時田・コミュ懇副会長が「コミュ懇のなすべき役目は大きいと感じている。主体的に何が出来るか皆さんとの意見交流を続けながら考えたい。〝世代間の意識格差〟の件だが、比較的若い40~50代が自主性と当事者意識をもつことが大切だし、私も仕事を持つ現役世代だが、地域の団体から声をかけられ地域活動に取り組み始めた。ぜひ、団体間の連携を密にする〝横ぐし〟にコミュ懇がなるべく頑張りたい」との力強い意見がありました。
戸田・老人クラブ連合会会長、人見・民生委員会長からも現状報告と同時に〝新しい人材〟をどう仲間に入ってもらうか環境づくりが不可欠との意見が出ました。松本・社会福祉協議会会長は「地区内に住民が気軽に集まれる施設がない。何か計画しても〝どこで開催するか〟が問題になる。なかなか困難だろうが〝地域のお茶飲み場〟があればと思っている」と発言されました。幕張西地区内に住民が集まる公共施設がほしいとの要望は、多くの団体共通のものでした。
増子・M@WS事務局長から「安心ケアセンターからの依頼で高齢者向けの体操のお手伝いをしているが、〝声かけ〟をきめ細かく行えば必ず高齢者も参加してくれる」との経験が話され、参加者では若い世代になる消防団の三浦、松尾、星野氏からも「若い人に地域活動に参加してもらうための〝声かけ〟の重要さ」「自分も〝声かけ〟られ入団した。キッカケがあれば仕事をもつ我々も地域活動を行うことは可能と思う」「他の団体とコミュニケーションとれる機会がない。消防団も他団体のイベントに活発に参加していく方向を目指したい」との現役世代からの意見を聞くことが出来ました。
熱心な論議で、予定の時間ははるかに超しました。結城・M@WS理事長が「地区内のこれだけ多くの団体が一堂に会し、意見を述べ合う会議は初めてではないか。〝橋渡し役〟のコミュ懇を中心に、今後もこのような〝幕西地区の将来を考える〟場を継続的に開いていくことが大事と思う。区も、是非今日出た意見に対する行政の考えを、地区にフィードバックしてほしい」と要望しました。
白井区長は、長時間にわたる熱心な論議に感謝し「地区として自主的に何が出来るか、我々行政サイドとして何をするのか、検討課題は多いと思いますが、このような話し合いの場を続けながら、互いに地区の発展の為頑張りましょう」と述べ、会議を終えました。
1度の会議では、他団体の持つ課題などを理解することはできず、〝未消化〟の部分がたくさんありました。しかし、幕西地区の有力な団体が総集合し、今後も地区の将来を考える集まりとして、自主的に開いて行こうとの考えを共有出来た、素晴らしい会議でした。(渡邉 記)
2014年12月01日|投稿者:スタッフ|