千葉県教育委員会が主催する「総合型クラブ体験交流会」が、2月26日幕張西公民館・幕張西小学校体育館で開かれました。
同交流会は、「総合型地域スポーツクラブ」の活動体験や事例を発表し合い、開催地区クラブの取組種目も実体験することを目的とするもの―。午前は体育館で「キンボール」「バウンドテニス」「スポーツ吹き矢」で身体を使い、午後は「総合型地域スポーツクラブの概念」や、「事例発表」「ディスカッション」と会議に頭を使う‘目いっぱい’の1日となりました。

午前は幕張西小学校で開かれている社体振主催の「スポーツ教室」に全員で合流、「新スポーツの紹介」も兼ねて、「キンボール」「バウンドテニス」「スポーツ吹き矢」の3種目を見学と種目参加をしました。県広域スポーツセンターの皆さんを含め、ほぼ全員が‘初めてプレーします’とのことで、「キンボール」では‘ほら、早くボールを支えろ’と声を出し合い、「バウンドテニス」では、午後の部・講師の帝京大准教授の浪越先生が‘おい、そのボールどこまで飛ぶんだ’と珍プレーの連続。(でもとてもお上手になりました)「スポーツ吹き矢」は‘シニアの方たちにはじつに良いスポーツですね’との感想が出ていました。
「言うこと聞かない腕白坊主や、大人たちが一緒にスポーツに汗を流す」M@WSの活動に好印象を持っていただけたようです。
昼食を挟んで会場を幕張西公民館に移し、天台地区で新たにスポーツクラブ設立の準備をしている皆さんを含め、M@WS役員も参加して「事例発表・研究協議」の会議です。
はじめに「総合型地域スポーツクラブの概念」の説明を、教育委員会・伊藤さんから受けました。
伊藤さんは「スポーツを通じて地域コミュニティを育んでいくこと」が本来のスポーツクラブ設立趣旨であることを強調しながら、その為には‘町づくりや安全・安心’などの地区の課題を皆で寄せ合い運営しなければならない―。と、分かっているようで、ともすれば忘れがちになる基本を再認識させてくれました。
続いてM@WS・結城理事長から、「事例発表」として「M@WS設立から今日までの経過と今後の課題」が報告されました。結城さんは平成14年の「準備委員会設立」から18年「幕張西スポーツクラブ正式発足」、20年「NPO法人格取得」の経緯を、その都度の問題・克服課題などを含めて詳細に報告しました。
ディスカッションに入り、新たにクラブを立ち上げる準備中の参加の皆さんに「こんな苦労があった」の話をM@WSからもしようという提案が主催者側からあり、活発な討論となりました。
社会体育振興会をはじめ、既存のさまざまなスポーツ団体とどのように‘共生’していくのか―。
公的助成金の研究と運用を行う必要性と、難しさは何か―。
会費の額は、運営の仕方によるが‘ボランティア方式’だけで長続きするか―。
指導者が参加者の怪我などで責任を問われた場合、賠償を含めた保険はあるのか―。
等など、いずれも大事な課題ばかりで時間が不足した真剣なディスカッションとなりました。
会議の最後に、講師の浪越先生から今日の論議の講評を次のようにいただきました。
「M@WSはいくつかの理由で立ち上げを迫られたようですが、慌てず住民の理解を得てから‘身の丈’に合ったスタートをしたことが成功した原点と思います。NPO取得も、活動の発展とともに必要となってのもので‘NPOありき’でないのが良かった。社会体育振興会との共生は望ましいものと考えます。これから立ち上げるクラブは、必ずしもM@WSと環境が異なるでしょうから一概には言えませんが、既存の組織に設立趣旨を理解してもらうことは重要です。」
まだまだ‘赤ん坊’のM@WSにとっての過分ともとれるお褒めの言葉は、「原点に返って更に頑張って下さい」との叱咤激励のお言葉と受け取ることが出来ました。
今回の「交流会」を設営いただいた、主催の教育委員会・広域スポーツセンターと浪越先生、参加いただいた皆様に心からお礼申し上げます。
(渡邉 記)
2011年03月03日|投稿者:スタッフ|